バービーロールモデルインタビューサイト

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空手家

かっこいい女性になりたい!
世界の頂点に向かう原動力は
子ども心に抱いた「憧れ」

清水 希容

Kiyou Shimizu
  • 顔の表情も輪郭も違う
    バービーが表現する多様性

     

    わぁ〜、バービー、かわいいですね! 「こんなファッションをしてみたいな」と思いながら、お洋服を着せ替えして遊んでいました。子どもながらに憧れの気持ちを持っていたのをすごく覚えています。“You can be anything”のコンセプトを多様性のあるバービーで表現するのは、とても面白い試みですね。それを知った上で改めて眺めると、みんな顔の表情も輪郭も全然違う。お人形さんなのに、本当の人みたいです。私はいろんな国の方とお会いする機会が多いのですが、実際にこんな感じの方たちと試合をするので、本当にリアリティがあるなと思います。

     

  • 「空手って綺麗でかっこいい!」
    始まりは女性の先輩への憧れ

     

    空手を習い始めたのは、小学校3年生のときです。空手って当時はそこまでメジャーな習いごとではなくて、どちらかというと「怖い」競技だと思っていました。女性がやるイメージも、全然なかったんです。ところが、兄に連れられて道場に行ってみると、そこにはたくさんの女性の先輩たちがいて。「空手ってこんなに綺麗で、かっこいいものなんだ!」と衝撃を受けました。空手を始めたのは、「私も先輩方みたいに、かっこいい女性になりたい!」という憧れからです。それからは先輩たちと同じようにできるようになるのが嬉しくて、夢中になって練習していましたね。

     

  • 苦しくても「空手が好き」
    この気持ちに嘘はつきたくない

     

    中学生になって全国の舞台に出始めると、同級生の選手たちに負けたくない気持ちが湧いてきました。「絶対に頂点に立とう!」と誓って練習を続けてきましたが、なかなか結果はついて来ず……。正直に言うと、それが苦しくて空手から離れたいと思ったことは何度もあります。でも、そんなときにいつも行き着くのは「空手が好き」な気持ちでした。日常生活では自分を表現する機会ってなかなかないですよね。でも空手では思いっきり表現できる。それが私にとっては大きなことでした。「空手が好きな気持ちにだけは嘘をつきたくない」。そう思っていたから、ここまで続けてこれたんだと思います。

     

  • 6年かけて掴んだ全国優勝
    大切なのは日々の積み重ね

     

    夢を実現するために大切なのは、日々の積み重ねです。私自身、中学1年生のときに全国を目指し始めて、頂点に立ったのは高校3年生のときです。夢を実現するまで6年間もかかっています。大事にしてきたのは、日々やるべきことを諦めずに続けること。そして、ただ漫然とやるのではなく、しっかりと自分に向き合うこと。この2つを意識するだけで、成長の度合いは全然変わってくると思います。自分と対話しながら、ちょっとずつでも続けていけば、時間がかかったとしてもいつか必ず成功する。私はそう信じています。

     

  • 「こういう女性になりたい」
    子どもは純粋な憧れを大切にして

     

    子どもが夢を持つきっかけは、「憧れの気持ち」でいいと思います。私は小学生のときに空手道場で女性の先輩に出会い、強い憧れを持ちました。それは今も心の奥深くにあって、私の原動力になっています。だから小さいときにいろんなバービーを見て「こういう女性になりたいな」と思うのは、すごくいいことだと思います。夢の実現に向かっていく力は、そうした憧れの気持ちから始まるのではないでしょうか。かっこいい、かわいい、楽しいーー。そんな純粋な気持ちを、子どもたちには大切にしてほしいなと思います。

     

PROFILE

  1. 空手家

    清水 希容

  2. 1993年12月大阪府生まれ。
    2012年東大阪大学敬愛高校卒業、2016年関西大学文学部卒業、同年株式会社ミキハウス入社。大学2年生の2013年第41回全日本空手道選手権大会での「女子形」最年少優勝以来、2019年まで同大会7連覇中。2014年第22回世界空手道選手権大会優勝の後、2016年世界空手道選手権大会でも優勝し2連覇。そのほか、国内外で数々の好成績を残す。

     
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