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起業家
子どもたちの選択肢を増やしたい。小さな起業家が語る「やりたいこと」の見つけ方
浜口 祐衣
Yui Hamaguchi友達とのおしゃべりをきっかけに、小学校5年生で起業
私は小学5年生のころ、子ども向けの学習塾「こどもLabo」を開業しました。最初のきっかけは、友達と「高校生になったらどんなバイトがしたい?」と話したこと。私は人と協力することがあまり得意ではなかったので、何をしたいか考えるなかで、比較的自分主体でできる「起業」に興味を持ち始めました。すると、ちょうど良いタイミングで起業したい人向けのセミナー「創業塾」が地元であると母から聞き、将来の勉強のために参加することに。当時参加者は30代~60代くらいの方しかおらず、圧倒的に自分が最年少だったので「小学生!?」とめちゃくちゃ驚かれました(笑)
「できること」をヒントに、「やりたいこと」を考える
創業塾の最初の講義は「自分のやりたいことを、とりあえず決める」というもの。私は気楽な気持ちで参加していたので、当時何も決まっていませんでした。そこで、まずは「やりたいこと」ではなく「できること」を考えることにしました。考える中で、私は小学校で「自分の問題が解き終わったら他の人に教える」という時間が楽しくて好きで、友達からもよく質問をされていたことを思い出し、「自分が得意なのは勉強を教えることだな」「教えることも好きだし、やりたいな」と思い、「塾」での起業を進めることになりました。
身近な講師として生徒と向き合い、わからないことを質問しやすい場所に
学習塾では、生徒と同じ目線で考えることを日々大切にしています。
小学校だと「質問したいけど、怖い」「こんなこともわからないの?と思われないか心配」という友達が多く、優しい先生であったとしても質問できず、私に聞きに来る友達もよくいました。やっぱり子どもと大人だと年齢の差もあって、ちょっと怖いのかなぁと。
その経験から、学習塾では「どこか困ってる?」と私から積極的に聞くようにしています。講師でありながら子どもでもある、近い立場の私から聞いてあげると、「質問しても怒られないんだ」と気づいてくれて、次から自主的に質問してくれるようになるんです。「わからないことを聞くのは悪いことじゃない」と、感覚的にわかってもらえる場所にしたいです。
小さいころから、たくさんの選択肢を知るきっかけづくりを
実は今、将来なりたい職業がありません。正確に言うと、今の時代、職業はなくなったり増えたりするので、いざというときに選べるよう、1つに絞らずいろんなことを経験して準備したいと思っています。ニュースやネットなどで情報収集をして、私自身そう考えるようになりました。
小さいころって、情報が入ってくる範囲が結構限られますよね。私は両親が起業家だったので幼いころから「起業」が身近であったように、子どもにとっては保護者の影響が強いんじゃないかなと思います。押し付けではなく、「こういう選択肢もあるよ」と、保護者から子どもたちに伝えていくことが大事だと思います。
多様性を表現するバービーの取り組みも素敵ですよね。「こういう風になりたい」と目標にできたり、自分に近い姿のバービーを見てコンプレックスをやわらげたり、選択肢を与えるという意味でも活躍してくれそうです。
失敗も、良い経験だなって思えばいいんじゃないかな
今を生きる子どもたちって、やりたいことがあっても「でも、できるわけない」って否定から入ってしまうことが多い気がします。私もたまにあります。でも極端な話、失敗しても死ぬわけではないですよね。もしかしたらダメかもしれないけど、できるかもしれないから、とりあえず挑戦してみようって第一歩を踏み出すことが大事だと思います。
私も起業したときは、ネットで「子どものくせに」「頑張っても限界があるだろう」など否定的な意見の方も多かったんです。それでも応援してくれる人が身近にいたので、頑張れました。
若いうちにいろんなことを経験して、もし失敗しても「昔こうやって失敗したから、今は他のやり方でやってみよう」と年を重ねたときに役立つ気がします。失敗も、良い経験だなって思えばいいんじゃないかなって思います。
起業家
浜口 祐衣
2020年3月、小学5年生の時に起業し、小学生向けの学習塾「こどもLabo」を開校。
子どもが子どもに勉強を楽しく教える学習塾として、小学生の子どもたちに勉強を教える。
「こどもLabo」Instagram:https://www.instagram.com/kodomo_labo/?hl=ja
「こどもLabo」Twitter :https://twitter.com/kodomo_labo2020